PROLOGUE
1900年代のはじめ
アメリカの田舎町に黒雲のような影が落ち
一組の夫婦が行方不明になりました。
夫の名はジョージ、妻の名はマリア。
2年程してジョージは家に戻りましたが
どこで何をしていたのかについて、だれにも話すこともなく
不思議な研究に没頭するようになりました。
妻のマリアのほうは、とうとう帰ってきませんでした。
あれから数十年の歳月が流れ
そんな事件も知る人もめっきり少なくなりました。
かつてジョージとマリアが住んでいた家には
そのひ孫にあたる少年と、双子の女の子が
やさしいママと住んでいます。
町だって平和そのものです。
ところが、1988年
ホーリーローリーの山に再び不吉な黒雲がかかります。
町中の家々では
電気スタンドや家具が飛び回り始めるという
不可解な現象が起きているようです。
それは、少年の家でも同じでした。
パパが不在のこの家で、たよりになるのは彼ひとり。
少年は、大切な家族を守るため
事件の原因を突き止める旅に出ることを決意します。
1988 年マザーズディの町はずれ・・